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<<第50夜


アマ無線千夜一夜物語(第五十一夜) 99/12/30 02:55

第五十一夜 忘年会(Year's End Party 1999)

今晩は。今年も恒例の和文電信DX国内コンテストクラブ(なんだ、こ
りゃ?)の、定例忘年会があった。この模様は、ローカルトピックスに
写真も載せるんだそうです。そこで、話題になったよもやま話を少しご
紹介する。以下、おでんや酒の肴をつつきながら出た話題。

● DXer森の石松三十石舟

日本のビッグガンと言われるJA1○×△というDXerが、外国へ行って
彼の地のDXerに、日本のビッグガンの聞こえる強さを聞いた。

 『どうでー、こっちで聞こえるJAの中で一番強いのは誰でい?』
 『そうさなあ、JA1○○○あたりが一番強えな』
 『うー、そうかあ、あいつは力がはいってるからなあ。そんじゃ2番
  目はいってえ、誰でえ?』
 『うーん、JA1△△△ってところかな。』
 『そうかあ、あいつは俺のともだちだよ。EUっ子だってねえー
寿司食いねえ。ところで、3番目は誰が強い?』
 『JA2×××だろうなあ』
 『それじゃ、4番目は?』
 『JA1凸凹』
 『5番目は?』
 『JA5□□□』
 『他に強いJAは、いねえのかい?』
 『まあ、いくらJAは多いと言っても、あとはどいつもこいつも、
  ドングリのせいくらべだな。』

さて、帰国した森の石松氏、大政のJA1○○○氏が出てくるたびにお
灯明を炊きながら、彼の10KHz上でCQ Europaをがなり立てるのを習慣と
したのは、言うまでもない。

● 何が偉いのか?

今、日本で一番パワーの入っている方は、20KWが数人いる。通常の柱上
トランスでは持たないので、山の麓に『○×製作所』の看板を取り付け
電力会社にレギュレーションが悪いとクレームを付け、大型トランスに
変えさせた強者もいる。10KWクラスだと、数十人程度ではないか?
もちろん、ここ一番の時にだけスイッチを入れる人も含めた話だが。
ところで、何故こうした競争が起きるかというと、彼らの心理として

  『声のでかいほうが、えらい!』

という、極めて単純な基本合意がある。He is somethingと思われたいの
である。そして、狭いDX社会の中での発言力が増す。そして無線関係
の仕事をしていれば、それが呼び水になる。たしかに、一度アマ無線家
になったなら、CQ EUを出しても、それが混信の海にかき消される
より、ヨーロッパがチューブ巻いて応答してくるのを、誰でも一度は夢
を見るはずだ。これは、バンドに関係ない。

酒の席での結論は、出してもそれに伴う耳(運用技術+アンテナ)がな
けりゃ話にならないとの、常識的な結論に達した。どのバンドでも、相
手が確実に自分のコールを取っているのに、応答のタイミングをはずし
まくっているのは、よくあること。
だけど、10KW以上とはねえ。冬は暖房いらないね。

● 日本昔話、DX親父の巻

昔々、そのまた遠い昔、相模の国にJH1田胡作というアマチュア無線
家がおったそうな。田胡作は、そりゃあもう無線が大好きで、遠くばて
れんの国まで出かけおって、電波を出したもんじゃった。田胡は面倒見
も良く、田胡を慕うものも多かったはずじゃ。

ある日、田胡作は百済から電波を出したいと思い立った。ところがだ、
その昔は、百済の国は鎖国をしており、なかなか出入りの難しい国じゃ
て、この国からは電波がようでんかった。実はこれが田胡のつまずきの
始まりじゃった。

田胡作の取った作戦は、貢ぎ物・献金作戦じゃった。その頃は百済の国
とは、外交がなかったもので、昔の日本にあった長崎の出島に相当する
ところが百済総連であり、交易はそこを経由して行われておった。田胡
は、百済総連に多くの献上を行ったそうな。ただただ、電波を出したい
一心で。

ところが、百済総連の周りには、南町奉行所の隠密が昼夜を分かたず見
張っていて、田胡作はこの網に引っかかりおったんじゃ。この田胡はあ
やしい。渡航履歴をみても普通、一般の町人が出入りするはずのない
『家面国』などなどあやしげな国ばかり出入りしている。 ところが、
隠密同心がどうほこりをはたいても、なーんも出てこんかった。

そりゃあそうじゃ、南町奉行当局には何を好んで危険を冒し、さらに何
万両のおわしを使って電波を出すのに世界を回り、お天道様の元、無線
に血道を上げる親父の心持ちなんぞ、合点のいくはずはない。こいつ
あ、ただの無線バカ親父だという結論に達することができんかった。

面目のつぶれた南町奉行は、それからというものは、他に何かないかと
必死で探し、探り当てたのは人身御供事件じゃった。

そう、田胡作は、ただの無線大好き親父じゃったそうな。ただ、後先を
考えずに行動するとこうなる見本じゃな。田胡作にとって不幸じゃった
のは、もしかしたら、百済総連が田胡作を隠密として利用できないかど
うかを、探り始めていたのかもかもしれんなあ。もし、この動きを南町
奉行が察知していたらとも思うが、この辺は今でも藪の中じゃ。

● BANSAとE.H.Ericの交信録音

およそ、30年前の都内でのお二人の交信が録音されていた。近所の坊や
がアメリカ・ハワイの旅行に行く、付いては無線機を買える場所を教え
てくれとの内容。そこに、エリックさんのブレークが入ったという内
容。

バンサの声は、どう聞いてもドン・ガバチョ。ひょうたん島は井上ひさ
しという、超一流のライターが脚本担当だったのであんなに面白かった
のを後で知る。彼の話す内容は、とても丁寧でいまではあまりお目に掛
かることの少ない、牧歌的なラグチューだった。バンサはもうこの世に
いないし、エリックさんも重病と聞く。

● 25mH7MHz4エレメント八木の威力

このシステムで、カリブがどのように聞こえるか録音を持ってきて貰っ
た。いやあ、SSBでカリブがうじゃうじゃ聞こえる。 ばりばりですね。
弱くて取れませんなんて言えない明瞭度でした。7MHzの朝のロング
パスは、米東海岸を取るチャンスですが、このシステムだと、テキサス
州までが聞こえる。裏千家でテキサスは凄い。


     ******** ** ** ** ********

まあ、こんなぐあいでクリスマスの晩は、みんなで十分楽しみました。
Nifty各局に置かれましても、良いお年を迎えられますお祈りしていま
す。FB DX!!

Good Night
JP1PXB


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