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＜＜第３５夜
お晩でごわす。この会議室で偉そうなことを言いっぱなしにすれば、そのまま大OMとして君臨出来るかと言えば、世の中そう甘くはない。従ってたまには運用し、その腕前を見せなければありゃなにだと言われてしまう。そういう訳で今夜はコンテストを中心として、いかに実力以上に見せるかを考察してみた。君も見栄はる君に挑戦！
1) 送信速度
少しスピードを落とし気味にすること。これによって、タッチミスを減らすことができる。確実な送信は貴方の評価を上げること疑いなし。超高速でミスが無ければ、さらに評価は上がるが少しでもミスすると評価は地に落ちるのでリスキーだ。よって速度は落とし気味にする。堂々としてるように見せることに専念する。
2) 速度の微調整
コンテストで呼びに回るとき、各局から少しでもQRZ JP1P ? が多く出るようになったら、自分の電波が弱い、コンディションが良くない、混信が多い、相手の耳が悪い、こうしたことを的確に判断し速度を上げ下げする。こういうことを判断できない初心者の場合でも、適当に上げ下げすれば、一見考えているように見える。
3) 負けるパイルには参加しない。
PXBは最後の最後にようやく取ってもらい、コールサインを何回も打ち直してやっとQSLを送ってもらう。これは、見苦しいことおびただしいので、見栄はる君は負けそうなパイルには近寄らないこと。８Ｊの記念局などはお薦めですね。
4) コンテストナンバー送出に一工夫
コンテストの数字を送る際には、略譜号を使わないこと。たまにやったとしても、せいぜい０をＴと略すぐらいに止める。例えば、１２を大喜びでＡＵなどと打つと、どっかの雑誌から仕入れたばかりの知識をさかんに使いたがるニューカマーとばればれになるので、見栄を張りたければフルコードで打つこと。また０をＯ（オー）と略すのは、日本人の特徴です。外国局はあまり使わない。日本の釣り堀コンテストで通用したからって、かすかすで取って貰ってＯ（オー）の所で蹴つまずき、DXから何回も再送を求められる愚を犯さないこと。
どこぞのコンテスト委員会も少しは物の判る人間が参加してきたと見えて、あの長いコンテストコードも短縮され外国コンテストに近づいたのはご同慶の至りですな。全市全郡コンテストで札幌市中央区で10Wの局なんかは、途中でキーを放り投げてましたから。
5) 略号の使いかたで見栄はる君
皆のあまり使わない略号を多少なりとも散りばめる。かと言ってAAなどと昔のトラフィックハンドリングで使われたような死語を使うことを奨励するわけではない。Ｗがガンガン使っていて、JAがあまり使わないやつですね。少し紹介すると、
Guess------ GESS
Little----- LIL or LTL
Better----- BTR等々
但し、これらは多少とも通用しそうな人に使うこと。分けの判らないJAに使っても、水戸黄門に出てくる事情のわからん村娘みたいになり、こちらは印籠を見せたつもりでも、お爺ちゃんなにを馬鹿なこといってんのと、後ろから背中をど突かれて終わり。
こんどCW会議室版の略号表を作りましょう。誰かがたたき台を作り、本会議室の強者が意見や追加補正を付けて、最終版をライブラリーへ。
6) キーの選択
コンテスト中の縦ぶれキーは２文字コールの人以外は使ってはいけません。JA5IPあたりがステディーに縦ぶれでパイルを捌くのは絵になりますが、満足に打てない人が、コンテストのスピードに押されて速度が上がり始め、寸詰まりの長点を打ち始めるのはみっともないことこの上ない。ここは一つ、見栄はる君のコンテストはエレキーに限りたい。
コンテスト中のエレキーのメリットで特に強調したいのは、相手が混信、信号強度などの点でぎりぎりの受信をしているとき、ナンバーを正確な符号で、正確な語間をキープして複数回送信すれば、相手は自分の取れなかった箇所に正確なタイミングで注意を集中できる。こういう点に気付けば見栄はる君の評判は鰻登り。
まあ、各自工夫し大向こうを唸らすようなオペレーションに専念して下さい。あまり背伸びしすぎると、途中ではしごを外されてしまいますから要注意。
GUD NITE
DE JP1PXB/JA1VJQ
P.S. 久しぶりに早起きしたので米沢上杉ズー五万石の電波を聞いた。草津音頭英語バージョンはなかなかの物であった。お経もあげてた。