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<<第59夜
アマ無線千夜一夜物語(第六十夜) 00/08/21 15:59
<ハムフェア夜話その1>
東京下町ローカルの7K1□□□の竹内さん(仮名)は、ラテン系
のノリでめっぽう陽気で、おだてればどんどん木に登ってしまうタ
イプ。プロの資格を持っていて、
『俺はプロだから、アマ無線なんて何でも出来るんだ』が口癖。
でも、GPアンテナの建て方はいい加減。ローカルが45度に傾い
たGPを目撃している。その後、430のビームをルーフタワーに上
げたのをオンエアで聞いた。
『もう、ビームですからね。バッチリですよ。今まわしますから』
なんて言っていた。どうも様子がおかしいので、見に行ったローカ
ル局は、ビームが地面に向いているのを発見。とても、おおざっぱ
な性格とみた。
その後ローカルに、竹内さん、やっぱり無線家はHFに出なけりゃ
とそそのかされた彼は、速攻で立派なタワーとビームアンテナを建
設したとたんもう20年選手のベテラン。そして彼が言うには、
『無線はやっぱり短波ですよ。430は馬鹿ばっかり』
お前、1週間前まで430にさんざん出てたろう!
21MHzあたりの運用形態は、全てラテン系の乗りで、特に中南米か
らどんどん呼ばれ、それを彼独特の勢いでこなしてしまう。
中南米のセニオルが、
『竹内さん、コールサインが違う。訂正よろしく、よろしく』
なんて必死に言っているのもお構いなし。間違ったまま、ファイナ
ルまで押し通してしまう。その後、また中南米からのパイルアップ
を浴びて、どんどんこなしていた。
ローカルが大きなDXコンテストの最中に、堂々と
『CQ CQ CQ 7K1□□□ in Tokyo』
を出している、竹内さんを発見。フォーンバンド全体にコンテスト
参加局がギッシリ埋まっているが、その周波数だけは、竹内さんが
作ったブラックホールのような状態になっている。彼の
『.....in Tokyo』は、むなしく響くばかりだった。
その後もWARCバンドが良いと聞けばQRVしてくるし、やっぱDX
のメインストリームは14MHzなんて聞けば、チューナーで無理矢理
のせて出てしまう。
最近、彼の家に遊びに行ったローカル局が言うには、
『彼は、確かにプロの免許を持っていたけど、第4種特殊無線通信
士だったよ。消防署のオペレータ。アマ免許は4アマ。』
確かにプロには変わりないけど..........
竹内さん、それはちょっとちがうな。
PXB