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<<第6夜


アマ無線千夜一夜物語(第七夜) 97/03/15 04:19

第七夜:飛ぶのが怖い(Fear to fly)----その2)

今から約20年以上昔、ヨットをやっていた。クルーザのような大金
持ちが乗る優雅なものではなくディンギーだ。それもインターナ
ショナル・モスという型の割にはセールエリヤが大きいじゃじゃ馬。
沈のあらしで凄く手こずった思い出がある。その頃ヨット界で大き
な論争になっていたのは、御上が第x種船舶操縦士などという免許
制度を導入して、資格別に沖から離れられる距離などに制限を与え
ようとしていた。ヨット界からは猛反対が起こった。どこの世界に
自由な航行が規定されているヨットに、そんな免許制度を与える国
があるか!またそんな紙切れ1枚貰っても、猛り狂う大波に向かい
免許証を振り回しても誰が助けてくれるか、といった趣旨だった。

免状が大好きな国民は、今度は受信技能についてのお免状をもらえ
るそうだ。だけど免状を振りかざしても、イーストコーストをピッ
クアップしてるとき、80メータのスタティックスの嵐からは逃れら
れないと思うけど。

さて、初心者が無事飛び立つまで、いろいろなハザードがあるが、
無線機を買うとかそういった事を除き大きい課題が2つある。

1)送信:どうやって正しい符号をおくるか。
2)受信:どうやって旨く符号をとるか。

受信に関しては選択肢が広いが、送信は大変である。ここでもスト
レート・キーは選択肢から外れる。なぜか。ここでHF聞ける受信機
は持っているから、JAを含む世界の電信バンドを聞いてみよう。
一体何パーセントのCW人口が、ストレート・キーを使用しているか
聞き分けてみる。次に、平均的なCWオペレータがなぜあまりスト
レート・キーを使わないかを考察してみる。結論から言えばスト
レートキーは一般に、

1) 世界的にみて、一部のスペシャリストを除いて、スピードが
   上がらないので現代のスピードに合わない。
2) 自分のそばにストレートキーのベテランがいて指導してくれ
   た、などという幸運な人を除き、自己流が多く長時間無理な
   く打てない。つまり、一家に一台持っているが難しいので触
   らなくなる。

このような理由で、一般的な局でさえストレート・キーの局が少な
いのである。JAではかくも難しいキーヤーを初心者に押しつけてい
る。指導者がなくストレート・キーの送りで悩んでいる初心者が非
常に多いと思う。上達はエレキーが常識のWから見れば、苦笑する
のも道理だ。

次に、エレキーに目を転じるが、ここでは昔は無かった困難が発生
している。アイアンビックと長短メモリーである。慣れないとタッ
チミスが非常に多くなる。白状すると当局はこれがすごく苦手。
カーティスICが出来てからこうした機能が簡単に搭載されるように
なった。短点長点レバーを同時に押してトツー・トツーと連続する
タイプで判定できる。
JA1I**の**OMは遅いが確実なストレート・キーの使い手だが、彼
から相談を受けたときは困った。しかたなく、長短メモリーをはず
せるAEAのMM3を紹介した。AEAはつぶれたし入手できたか.....?
自分の感覚では、あの指使いは自然な動きに反するような気がする
が如何?従って、次の選択肢は、

1) アイアンビック機能を積極的に受け入れる。ストレートキー
   よりは易しいから。
2) MM3ような長短メモリーをはずせるタイプをつかう。
3) 古いCQ誌などをみてプリミティブなエレキーを自作。

あとは、受信練習と平行して練習あるのみ。

次に受けについて。これは百家争鳴だと思うよ。比較的上達速度が
早く理にかなってそうなのは、昔JAのCQ誌で紹介され、CQ誌の記者
が実験台になった高速受信法だ。簡単に言えば、例えば20Words/sec
位の高速でAと打ってから次の符号まで5秒とか10秒とかの長い時間
を開け、次の符号を問題として出す。これは音のイメージだけが頭
にはいり、点と棒のイメージが全く介在する余地を与えないので上
達が早い。次のテープは例えばBYなどど2文字にして、順次3文字
ブロックの受信などと増やしていく。当時CQ誌はテープを配布した
と記憶しているが、無ければ自作しかない。

ブロックの受信などで音のリズム感がつかめ、かつある程度のス
ピードに達したら、一度テープを離れ自分の受信機を武器として受
信練習に使う。ここまで来たら綺麗な符号と、あぶない符号はわか
ると思うので、綺麗な符号で受信練習する。コンディションが悪い
ので難しいかもしれないが、W-VKのラグチューやGや北欧の局は良い
受信練習対象だ。Good Luck.



de JP1PXB/JA1VJQ
3/15/97


P.S. 先ほど7MHzでWA5VGIのBillとラグッた。彼はLAからSF方面に
引っ越したようだ。かねてから購入を決めていたモズレーの7エレ
メント八木のreturn FAXが全然来ないので、モズレーの消息を聞い
た。するとちょっと待て、ガサゴソ、(CWだから聞こえないけど)CQ
マガジンとQSTを調べたが、全然載ってない。アマチュアビジネスか
ら足を洗ったかもしれないとのこと。
がーん。モズレーは前科があるよなー。7MHzの3エレメントバー
ジョン楽しみにしてたのに。後で手紙で消息を知らせるとのこと。
持つべきものは友。


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